ハードコアテクノ団地

エンターテインメントに払う金は惜しまない

ノッキン・オン・ビーエルズ・ドア




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みなさん、年の瀬です。お変わりありませんか。

突然ですが、わたくし今年は例年になくBL書籍を多く読みました。あまりにも面白い作品が多くて、ここ数年ほとんど読んでいなかったのを反省するくらい、まあとにかく何を読んでも面白かった。漫画っていいなあ〜!とご機嫌な気分で読みまくりました。あとはなんと言っても電子書籍で手軽にサクサク読めるのが大きかったと思います。BLに限らず、あらゆるセールや無料公開を開催してくれた電子書籍配信サービスの恩恵にあずかりまくり、おかげさまで東京リベンジャーズもゴールデン・カムイも無事履修できました。そっちもヤバかったですね。*1たくさん漫画が読めてハッピーです。ありがとうテクノロジー

よしよしそれなりの作品数を読んだぞ、ということで、せっかくなので今回はその中でも特に好きだったBL漫画をご紹介したいと思います。なお2021年発売ではないものもございますのでご了承ください。だいぶ偏りがあるというかこいつ年下攻め好きだな*2、といった具合に好みがバレバレのラインナップとなっておりますが、今更知るような話でもございません、ご覧の通りです。ほんとはラナ・デル・レイの7曲目の話とか*3色々書きたかったんですが泣く泣くカットしました。

なお紹介する作品は基本R-18だと思ってくださいませ。作品ごとに簡単な説明を添えておきますので、ピンときたら年末年始のお供にどうぞ!

 

 

  • あなたを殺す旅  (作:浅井西)

「恋は生殺与奪のシーソーゲーム」

そもそも今年BLを読むようになったきっかけは、信頼筋のお友達にこの作品をすすめられたからなんですが、こりゃ好きに決まっていますね。命を狙う男と、自分が狙われていると分かっていて側に置く男が織りなす恋のシーソーゲーム……いま古今東西のあらゆる男の顔が浮かんでいる皆さん、そうですあなたです。読んでください。

 

  • フェイクファクトリップス  (作:末広マチ)

「お前いつから俺のこと好きだったんだ?」

リーマンライバル物も一大ジャンルかと思いますが、その上この作品は大型犬スパダリ✕猫系強気美人がもだもだプンスカしており、しかもリーマン物でありつつ学生時代プレイバックパートもあるという、一度で五度くらい楽しめるマシマシ全部乗せです。同級生も良いですよね。あと絵も素晴らしく綺麗でウットリです。

 

  • ザ・ゴールデン・モーニンググロー・ロード

「めっちゃ声出してこ!!!!!!」

とにかく最高かわいい仲良しドタバタ大騒ぎBL!大好きで〜〜す!!内容としては「仲良しカップルが相手のリクエストに応えて頑張ってラブホをハシゴする」という話です。そんなBLあるのかい?あるよ!これだよ!読んでごらん!

 

  • そんなに言うなら抱いてやる  (作:にやま)

「そんなに言うなら抱いてやる」

まずもってこのタイトルが凄くないですか?「郵便配達は二度ベルを鳴らす」並の名タイトル。そして中身も凄い。帯の通りの超絶罪なオトコに気圧されつつ、本当に"罪なオトコ"とは誰なのか……?と思わずにはおられない読後感。恋は惚れたほうが負けなんですわ。

 

  • 僕のおまわりさん  (作:にやま)

「初恋を拗らせたおまわりさんと元おまわりさんと猫」

にやま先生アゲインです。みなさんは初恋を長年拗らせた続けたお兄さんと、そうとは知らずのんびり暮らしていたのに突然猛アタックされて「いいの…?俺おじさんだよ…?」と戸惑うお兄さん(現・おじさん)はお好きですか?ハイ、お好きですね!こちらです!ごゆっくりどうぞ!

 

  • 春懸けて、鶯  (作:那梧なゆた)

「先生オレとタイマンはってよ」

やって参りました、現役無気力ふわふわトップヤンキーと、現役高校教師で伝説のヤンキーのタイマン・ラブです。抗えぬ年下攻め魔力よ。今となってはすっかり落ち着いた社会人だけど腕っ節が異様に強いとか、そういうのってどうしてこう、グッとくるんですかね。あと先生が「学生と関係を持つ気は無い」って一貫してるのでそこも好きです。

 

  • メロンの味  (作:絵津鼓)

「君の好きなところについて」

これもすっかり心を奪われました。お互いのフルネームもよく知らないまま始まった同棲生活の中で、少しずつ、ほんとうに少しずつ相手のことが見えてくるたびに変容していく関係。見上げた空の描写ひとつで「あっ」と思わせる巧さに唸った。ただし心身の調子が良くない時に読むと少々つらいかもしれないので、そこはご注意願います。

 

「夜が来る、朝が来る」

自らの人生を犠牲にして人々の生活を守る覡(かんなぎ)に選ばれてしまったエルヴァと、彼に懐く銀細工職人のファンタジーです。恋愛が発展していくにつれて問われる「覡」の存在意義と、伝統継承が抱えてきた問題が浮き彫りになっていき、その筆致に圧倒されます。そしてここの大型ワンコくんが可愛い〜〜〜んですよ、そら絆されちまいますよ!

 

  • 高良くんと天城くん  (作:はなげのまい)

「ほんとちゅきめろ〜〜〜〜」

pixivで見かけてあまりの可愛さに即日単行本を買いに行きました。高校生・同じクラス・別グループ(多分ここがミソ)の高良くんと天城くんが、恋人同士になってから延々と「はあ??マジ好き」ってやってます。でもそもそもタイプが全く異なる2人なので大体すれ違いが起きています。高校のクラスのカップルの惚気を聞いてる気持ちで読みましょう。

 

  • 屍と花嫁  (作:赤河左岸)

「兄さん、おねがい」

2021年に読んだBLで最も胸が震えた、広いようで閉じている世界にふたりぼっちの物語です。赤河左岸さんの作品は「果ての荒野でバカンスを」も大好きだったのですが、どうにもならない孤独を描くのがうますぎます。読んだあとはいつも、とてつもない寂しさと向き合わざるを得なくなります。だから好きです。

 

 

以上10作品でした!みなさまよいお年をお迎えください。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

*1:どちらも登場人物達の男関係の縺れで話が拗れている。ここにもやおいがある。

*2:10作品中5作品が年下攻め。意外と少なかった…。

*3:スイートハート・トリガー(作:ニャンニャ)を読んでください。