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アイドルはかげろうのように (2019.12.20 EXO宮城公演)


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I've been to Sendai....

突然ですがEXOを好きになりました。今年の夏頃の出来事です。

それまでK-POPはほとんど聞いたことが無く、何かきっかけがあればハマるのかもしれないなあと、紅茶飲み干して静かに待っていたのですが、なんか、気が付いたら宮城県にいたんですよね、EXOちゃんがコンサートするって言うもんだから。

ちなみにEXOを好きになったのは、「メンバーの1人がトゥイーティーにそっくり」という情報を得たことがきっかけです。これはマジです。まてまてかわいすぎるやろ、と震えていたところに舞い込んだツアー開催の報せ。行かない理由などあるだろうか?否です。

当日電車遅延で新幹線に乗り遅れそうになったり、水回りトラブルで急遽ホテルが変更になったりと幸先よく始まった私の初EXO・宮城公演を振り返りたいと思います。ちなみに20日のみ行きました。

座席はセンターステージほぼ真横のスタンド席で、肉眼でEXOちゃんの表情もかろうじて見える席でした。それでは以下、「デコトラ??????」の衝撃と共に幕を開けためくるめくEXOワールドにて目撃した6名の皆さんです。(記憶違いの部分があるかもしれません、御容赦ください…)

 

スホひょん:愛されグループの愛されリーダー

スクリーンに映し出される赤髪があまりにも鮮やかで、「この発色、3日に1回は染髪しておられるな…永遠にシャンプーが赤くなるやつだ…」と思っていたら案の定顔面に赤い汗を滴らせながら「血が出ました」と爽やかな笑顔で仰っていたリーダースホひょん。意外とサイコパスな役やったら似合うかもしれない。あととにかくスホひょんのソロステージがめっっっちゃ好きです。1番好きでした。星空のような映像の中ぽつんと現れるスホひょんはとてもアメージング美しかった。最後にバーーン!と脱いだ時に私のお隣のお嬢さんがアアッ…!ってなってたところ含めて素晴らしかったです。

スホひょんの歌声はEXOの中では良い意味で異質だと感じるのですが、だからこそ彼が転調パートを歌うことで曲に二面性が生まれるんですよね。tempoやoverdoseの転調でスホひょんのあのクリアな歌声が入ってくるとそれまでの印象がガラリと変わり、「これはこういう曲だったのか」と違う面が出てきて一気にドラマチックにさせる役割があると思います。スクリームとハイトーンボイスを交互に入れてくるスクリーモと同じ構成です。

あと終盤MCでクリスマスソングを歌うくだりで「あっあれまだ歌ってないよね、We wish you a merry christmas〜♪」と歌い出して他の子達に「それはもう歌ったよ」「ああそう?」というやりとり、2回くらいやってませんでした?さっき歌ったばかりなのにさも今日初めて歌います、みたいなノリで歌うスホひょん、冷静な弟たち、全てが最高だなと思いました。あとあんな格好良くデコトラ乗る人見たことない。眼鏡姿もとても可愛かったなあ…

 

チャニョルちゃん:ものすごくうるさくて、ありえないほどやさしい

チャニョルちゃん、とにかく引きで見ても大きい。立っているだけで派手。そんな彼がSCで派手派手なガウンを靡かせながら登場するの、たまらんですよね。全く服に負けてなくて。

公演中はすれ違うベクちゃんに猛烈な勢いでお辞儀したり、全体的に動きがバタバタして可愛かったです。ベクちゃんとチャニョルちゃんの地元のツレっぽさいいですよね。色々喋った最後の挨拶が「乾杯!!」だったのもグッときましたね。アイドルコンサートのMCが突然の忘年会挨拶と化す。こちらも反射的に乾杯!!!!と叫んで結果的にチャニョルちゃんと乾杯できたので満足です。あとスホひょんがお話してる最中もカイくんとずーーーーーっとひたすら遊んでいて、想像以上に遊んでるわね…!とビックリしました。カイくんからの絡みはスルーせずリアクションしてあげてて、チャニョリヒョンの面倒見の良さが光っていた。ファンサもとびきり丁寧だった。やさしい人ですよね。

チャニョルちゃんはラップする声もソリジロ〜〜!と叫ぶ声もとても格好良くて、普通に歌う時の声も温かみがあって、いい声だなあ…と聞き入ってしまいました。私チャニョルちゃんの歌うRADIOHEADのcreepカバー大好きなんですよ。色んな歌聞きたいな〜。

そしてなんと言っても彼の言語力の高さには本当に驚きましたし、MCをほぼ日本語で話すチャニョルちゃんの姿に胸を打たれました。他のメンバーの日本語サポートまでこなし、みんなが無事一文言い終わると毎回「ヤハーー!!」と合いの手を入れたり(かわいい)。途中なかなか言葉が出てこず、もどかしい!!!と叫びながら気持ちを伝えようとする姿にグッときたと同時に、コミュニケーションをとる労力を惜しまない彼の姿勢を本当に尊敬しています。決して簡単なことではないし、それだけで得難く素晴らしい才能です。ああ宇宙一幸せになってほしい。

 

ベクちゃん:アイドルを生業とする天才ビョン・ベッキョン

ベクちゃんは実物を見ると「オッ、天才がアイドルやってるな!」という説得力が凄まじいですね。勿論めちゃめちゃ努力しておられるんでしょうけど、勘の良さ、要領の良さ、空気を察する能力はメンバー随一ではないでしょうか。何をやらせても上手くこなしそうな器用さが良いですね。納得の次男坊。そんなベクちゃんは声の伸びも大変素晴らしかった〜〜!チェンくんは声が響くイメージですが、ベクちゃんはどこまでも伸びていく声ですよね。良い声してるな〜。

終盤のMC中、退席しようとしているファンをじっ………と見つめて、相手が気付いたらチェンくんと並んで「帰らないで〜」と手招きする後ろ姿にベクちゃんの良さが詰まっていましたね。あの瞬間の優しいハッピー感ときたら!思い出すだけでニヤニヤしちゃう。そして遂にベクちゃんが「それな〜!」に辿り着いた瞬間に立ち会うことができて嬉しかったです。それな、の正しい意味を客席のみんなに「エ!!?なに!?なんだって!!?マジャ!!??」と勢い良く尋ねていたのが良かった。ファンとの距離が近い。

あとUN villageの時ベクちゃんの真横からピンクパープルの照明が当たって、客席にベクちゃんの横顔の影が大きく写っていて、そのハッとするほど美しい光景にすっかり見惚れました。彼の歌の上手さやダンスの華やかさを堪能できる最高のソロですよね。City Lights、ほんと良いアルバムだと思う。

そして今年はマライア・キャリーの息子ことチェンくんのクリスマスソングと、その友達ベクちゃんによるAll I want for christmas is you(歌詞が分からなくても全力で歌うDiva)(カイくん大ウケ)(マイクの音を消せと言われるDiva)が聞けたのでクリスマスは安泰でしたね。チェンくんとベクちゃんも地元のツレっぽさありますよね。みんなの地元のツレ、ビョン・ベッキョン

 

チェンくん:口笛が上手い歌唱力おばけ

そんなマライア・キャリーの息子であるところのチェンくんは、もうひたすらに歌がうまかった。音源の時点でべらぼうにうまいですが、生歌聞くと声がスコーーン!とよく響いて「うわ〜〜うめえ〜〜!!」と圧倒されました。コンサートが始まる合図の「I can't believe!」では合いの手を入れる余裕が消失するという噂を聞いていましたが、これはマジです。見る前は「いーえっくすおー!」って言うぞ〜〜と意気込んでいたんですが、実際はビートルズ来日のファンのごとく「ギャーーーホンモノ~~~~!!!!!!!」と絶叫してました。本物見るとどうして本物〜!って言っちゃうんだろう?あのタイミングで上手く合いの手を入れられる日は、きっとこの先も来ないでしょう。それにしてもチェンくんは生で聞くほうが上手いライブに強い歌手ですね。声がよく響くし安定している、歌唱力おばけです。

ソロの時も、その歌詞や歌声、衣装と照明演出もとても綺麗で会場中がウットリ………でした。当然私もウットリした。そしたらベクちゃんが「チェンさんの時の皆さんの拍手良かったですよね、カラオケみたいでwwww」と言っててチェンくんが「ちょっと!!??」って突っ込むのも可愛かったです。そして爆照れしながらの「好きだっちゃ(宮城弁)」にセキスイハイムスーパーアリーナは揺れました。世界よこれがキム・ジョンデぢからだ……ぴゅ〜〜〜〜〜〜〜。(口笛)

私はダンスのことは全く分かっていないのですが、チェンくんが結構ガッチリした印象のダンスをするので、オオッ!と思いました。体幹がしっかりしているというか、見せ方が上手くて、いやかなり艶かしいですよね。そういう意味で1番セクシーに踊るのはチェンくんかもしれない。ていうかあれだけ踊っててあのクオリティで歌ってるの、どうなってるんだ?天井知らずか?

 

カイくん:踊る運命にある人

EXOのトゥイーティーちゃん。正直なところ、私はかなりの割合でカイくんの動きを目で追ってました。ダンスの緩急、スピード感…動作のひとつひとつがしなやかで、疲れて汗だくになりながらもとにかくずっと楽しそうだった。映像では何度も見ていたけれど、ああこの人はこんな風に踊るんだ、すごくいいなあ、と新鮮な気持ちで見ていました。どの曲だったか忘れてしまったのですが、センターステージの先頭で踊っていたカイくんがフォーメーションチェンジで最後尾に移動する時、頭を低くした前屈み姿勢でステージをぐるりと大回りして駆け抜けていく姿が、狩りをする野生動物のように力強くて、その美しさにもうただただ感動してしまったんですよね。

そしてふとバックスクリーンを見た時、口元は笑みなのに目線はひたり、となにかが憑依したようにこちらを見据えていて、なんていう顔をするの、と思った瞬間まるで舞台の緞帳が下りるように暗転して、「すごいものを見てしまった」という余韻が強烈に残ったんですよね。色々計算したうえで表現されてるのでしょうけど、考えるより先に体が勝手に動いてしまっているかのような動きもあって、そういう直感的な側面と理性的な部分のバランスがお見事でした。踊る運命にある人なんだなと本気で思ってしまうほど、カイくんは生粋のダンサーだった。

MCでは日本語が合っているか自信が無くて、主に床に座っているチャニョルちゃんに向けてゆっくり確認しながらお話していたり(とても上手にお話されてた)、その後もチャニョルちゃんにくっついたり離れたり、突然踊ってみたり、何故かお姫様抱っこしてもらって数秒で床にリリースされたり、終始ふたりでわちゃわちゃしてて全然お話聞いてなくてもうビックリよ。そしてひと段落したら思い出したかのように「で、結局"それな"ってどういう意味なの??」とお兄ちゃんたちに聞いてて、自由かよ〜〜!!と笑ってしまいました。みんなマイペースでかわいい。

 

セフンちゃん:君が楽しいと私たちも嬉しい

遠目から見てもまるで少女漫画から飛び出したかのようなスタイルの良さ…!猛禽類のような凛とした空気を纏って花道を歩く姿がたいへん美しくてもはやランウェイみたいになってた。MCで「今日は会場の雰囲気がとても良いですね」と言ってくれてありがとうセフンちゃん。彼が話し始めるとメンバーも会場も彼に集中しているのがよく分かったし、セフンちゃんもその中でマイペースにのびのびとお話するもんだから、セフンちゃんが楽しいと私たち(ヒョンたち)は嬉しいよ〜!という一体感を生み出していました。まさに「みんなの大切なマンネ」だった。永遠に大切にされてほしい。守りたい、この笑顔。

あとセフンちゃんのダンスって力みが無いというか、難しい振付けだろうが何だろがお構いなしに、サラ〜ッと簡単そうに踊る軽やかさが魅力的だと思います。Gravityの2回目の転調でドセンターに降臨するセフンちゃんのパートが大好きで、Gravity,Gravity,Gravity...「Yo...」と現れるのも大変キマッておられて拝んだ。嘘ですすげ〜踊った。

SCの気怠げな雰囲気もよく似合ってて、なんていうかSCって「親の友人(大富豪)のパーティーに無理矢理連れてこさせられて退屈している御曹司コンビ」みたいなとこありますよね。ああ格好良いなあ〜と見ていたら最後にダンサーさんの手に顎を乗せるというかわいすぎる決めポーズで暗転してたので思わず大きめの声で「かわいい!!!!!」と言ってしまいました。マンネパワー恐るべし。

 

結論:EXOのコンサートすごくたのしい

今回の宮城公演が初EXOコンサートだったのですが、シンプルに、とてもとても楽しかったです。お客さん達も和やかだけどしっかり盛り上がっていて雰囲気良いなあ〜と感じていたので、同じことをセフンちゃんがMCでお話された時に「やっぱり〜〜?セフンちゃんもそう思う〜〜??」ってなりました。EXOちゃんたちものびのびリラックスしてるご様子だったので、ほんとに良い雰囲気の公演だったのではないでしょうか。

EXOちゃんは天下を獲っておられるグループにも関わらず全く圧が無く、ひたすら気のいいお兄ちゃんたち、という感じでしたね。印象に残っているのが、みんなが花道をすれ違う時に相手の手にちょこっと触れたりお尻タッチしたりするシーンが多々あったこと。メンバー同士が労り合っている様子が端々に見て取れて、なんかこう、動物のグルーミングみたいな、これが彼らの間にあるコミュニケーションなんだなあと微笑ましかったです。優しい彼らが作る世界はやはりどこまでも温かく優しかった。もちろんツアーが終わってしまって寂しいんですけど、めちゃめちゃ頑張ってるみんなを見て、私も明日から頑張ろう〜とポジティブな気分で終われました。これは良いライブの証です。初めて見るEXOが宮城公演で良かったなと心から思います。また宮城に来てくれるなら絶対に行きたい。

あっあと最終日のフルOBSESSIONもおめでとうございました!私もいつか見たいなあOBSESSION!過去アルバムで言うとTHE WAR大好きマンなのでいつか曲聞きたいですよろしくお願いします。あとフジロックに出てほしいまじで。大自然の山々にこだまするチェンくんの歌声聞きたくないですか?EXOちゃんフジロックにおいでよ、ビール奢るよ。

 

というわけで宮城公演のお話でした。ツアー参加された皆さんもお疲れさまでした。良いお年をお迎えください!