ハードコアテクノ団地

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クレイジー・リッチ・セチャンズ(2020.1.28 EXO-SC幕張メッセイベント)


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Yeah, they were all yellow.

昨年末のEXO宮城公演から早1ヶ月が過ぎましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。先の宮城公演レポもたくさんの方達に読んで頂きましてありがとうございました。EXO-Lの新規に対する猛烈な囲い込みを肌で感じました。お気持ちはよくわかります。新規を見つけたら囲い込むのは人間の本能ですよね。

さて、EXO-SCでございます。パク・チャニョルさんとオ・セフンさんがいかにも上質な衣装で身を包み、やや気怠い雰囲気を纏わせる、EXOとはまた違った世界観のSC。親の友人(大富豪)のパーティーに無理矢理連れてこさせられて退屈していた麗しの御曹司コンビが、満を持して自分達のパーティーを主催したわけです。果たして彼らがどんな風にパーティーを作り上げたのか、会場を埋め尽くすドレスコードの鮮やかな黄色にまさかのノータッチだったEXO-SCの28日公演を振り返りたいと思います。早速冒頭が歌だったのかランウェイだったのか記憶の自信が無いです。諸々御容赦ください。(歌でしたよね?)

 

①パーティー一直線!ではない御曹司のメランコリー

28日セットリスト

What a life

We Young

Borderline

Roller Coaster

DayDreamin’

Closer to you

Just us 2

 

まず最初にSCの曲達の話です。今回イベントに参加するにあたり、改めてEXO-SCの曲を和訳読みつつライブでのパフォーマンスを見たんですが、SCの曲はあまり自信が無くて不安に揺れている歌詞が多いんですね。What a lifeやWe Youngも曲調こそポップで明るいですが、「僕たちは若くて自由だ」と歌いながら、それが永遠ではないことに薄々気付き始めてる焦燥感がほんのりあって、20代後半のリアルだなと感じる部分がありました。恋愛パートも、一緒にいるのに心細さのようなものがどうしてもあって、なかなか根の深い寂しさが見え隠れするんですよ、チャニョルンピとオセフニ……。

SCというグループは、楽しいはずのパーティーの虚無の部分を切り取ったかのような、華やかな空間に対する違和感と居心地の悪さを持て余しながら、「で、どうする?こんなパーティー、抜け出そうか?」と壁際に並んでアイコンタクトを取っているような、共犯者的な空気がありますね。どこまでも行けそうで行けない、でも自由でいたいとキラキラしている2人に必要なのはやはり………年末のアンコンで登場した"最もヤバい御曹司"ことスホひょんだと思います。私は真剣です。きっとあのヒョンは「は?どこにも行けないって何?うちのプライベートジェット使おうか?いつ行く?」と2人の閉塞感を金でブチ壊してくれるはずです。スホひょん早く来てくれ!プライベートジェットで2人を宇宙まで攫っておくれ!

曲の話に戻りますね。個人的に生で見て1番グッときたのは、終盤のDayDreamin’でした。夕暮れのVJと合わさってとても良かった…これも寂しい曲ですよね。終わりゆく白昼夢…party is over………。それにしてもやっぱりこの人たち、歌がすごく安定しててライブが上手いなあと改めて思いました。せっかくだし弾き語りコーナーとかあったらステキなんじゃなかろうか?夢が膨らみますね。

 

東京ガールズコレクション2020in幕張メッセ

冒頭でWhat a lifeとWe Youngを明るく歌ったかと思えば、突然EDM調の音楽と共にメインステージにセフンちゃん降臨。会場中央に伸びる花道を軽やかなステップで進みながら、観客達に笑顔で手を振り歩く様子を見た私の周りのお客さん達が「わ〜〜!セフン〜〜!かわいい〜〜!!セフンかわ…………東京ガールズコレクションじゃね??」とざわざわしてたのが面白すぎて死ぬかと思いました。アゲアゲBGMでより一層ランウェイ感が強化される中、リアルモデルさんのようなチャニョルちゃんも登場。美の競演……とうっとりしたのも束の間、セフンちゃんはピカピカの赤いジャケット姿でビヨ~~ンビヨ~~ン!と飛び跳ねはじめ、チャニョルちゃんはそれに戸惑っているという、スタートからなかなかのカオスっぷり。

あのランウェイ曲が流れ始めた時は、「セチャンってこういう感じなの…!?御曹司がホームパーティーにスティーヴ・アオキを招待してDJやってもらう世界観!?(注釈:X-ミッションという映画でスティーヴ・アオキが本人役としてカメオ出演、富豪がホームパーティーに呼ぶ売れっ子DJ役という、富と名声の象徴を圧倒的リアリティで堂々熱演。)」などと思っていたら、その後のトークで「さっき流れてた曲、実は僕が作りました!」とまさかのチャニョルちゃん作曲だったことが判明してエオキはひっくり返りました。才能溢れるDIY御曹司はパーティーにスーパーDJを呼ばず、自ら作った曲で客をもてなすのである…………

 

③とにかく用意した挨拶を言いたい

つつがなく2人の自己紹介も済み、さあさあ今日は色んなイベントをご用意していますよ〜!と本編に入ろうとした瞬間、セフンちゃんがスッと手を上げて「ちょっといいですか」と進行を遮ります。どりあんず堤さん(プロMC)とチャニョルちゃん含む、その場にいた全員が注目する中で出てきた彼の主張が「日本語で挨拶を覚えてきたんですけど、タイミングを逃してしまった。今から言うので聞いてほしい」だったので、もうね、会場中が「ンンン〜〜〜!いいヨオ〜〜〜〜!!!!」ってなった。いいのいいの〜〜!進行なんかよりセフンちゃんが言いたいこと言うほうがずっと大事だもんね!!聞かせて〜〜!!と早くも一致団結する幕張メッセ。そして披露されるセフンちゃんの日本語での今の季節らしいご挨拶、大変丁寧で素晴らしかったです。あけましておめでとうございます。ハイここまでで〜す!と終えた瞬間、よくできました〜〜!!とみんなからチヤホヤされて御満悦でした。どこでもマイペースを貫くセフンちゃんは偉い。眩しい。3億点あげちゃう。

 

④チャニョルお兄さんとセフン兄貴の関係

以前からたびたび、年上の自分よりセフンのほうがヒョンっぽいんですと、その微妙な関係性を説明していたチャニョルさんでしたが、終始チャニョルちゃんがひたすらこまめにセフンちゃんの面倒を見ていたので、「年上/年下」というよりも、「面倒見る/面倒見てもらう」の関係がはっきりしてるなあと感じました。(ヒョン故の責任感もあるのかもしれませんが…)

印象に残っているのが、ステージ後方でお互いのトロッコに乗り換えた時、チャニョルちゃんがまずセフンちゃんが乗り込んだトロッコのバーを先に下ろしてあげてから、自分のトロッコのバーを下ろしていたこと、その間セフンちゃんは自分でバーを下ろすような仕草は全くせずやってもらうがままだったことです。チャニョルちゃんの優しさと、セフンちゃんのフリーダムさがいっぺんに感じられてほっこりしました。世話焼きさんと、世話され慣れているさんで成り立つナイスコンビ。

あとお互いどんないたずらを仕掛けますか?という質問にチャニョルちゃんは「セフンにはいたずらしません……だって怖いから……力も強いし………」と完全に怯えてるご様子で、ああきっと過去セフンちゃんにいたずらを仕掛けて全力で報復されたのだな……と悟らせる良い回答でした。きちんと学習する大きい犬ちゃん感。

一方セフンちゃんはよく言葉のいたずらを仕掛けるとのこと。チャニョルお兄さんに「ご飯食べに行く?」と聞かれて「行かない。疲れたからホテルに帰る」と答えておきながらご飯食べに行っちゃうセフンちゃん。鵜呑みにして自分もホテルに帰るチャニョルちゃん曰く「ホテルに行くと、セフンさんはいません……」の一言に泣きました。嘘が上手なセフンちゃんと、セフンちゃんを疑わないチャニョルお兄さん、トムとジェリー的な力関係で仲良く喧嘩しな〜!

 

⑤言語能力が高すぎて会場を騒然とさせるチャニョルさん

昨年のEXOコンサートと同様に驚いたことと言えばやはり、チャニョルちゃんの日本語力の高さですよね。ほぼ全ての受け答えを日本語でこなし、セフンちゃんのサポートまでこなす有能っぷりは、ただただ「すげえ」の一言でございます。ほんとにほんとに尊敬でございます。

通訳無しで質問に答えるだけで大分すげえのに、「今日はお足元が悪い中、お越し頂きありがとうございます」というハイレベルすぎる挨拶まで飛び出して会場騒然。どこまで成長なさるのですか坊ちゃま……!驚く会場に御満悦なチャニョルちゃん、それを横で見ていたセフンちゃんが後に「あしもと、きをつけて!」を真似っこしたのも可愛かったです。何回か聞けば言えるようになってしまう、習得が速い弟にもビックリしました。耳が良いな…

そして今回のイベントのハイライトのひとつは、「好きな人をデート連れて行くならどこ?」の質問に対して普通のテンションで「……家?」と答えたチャニョルちゃんですよね。あの感じめちゃめちゃ良かったですね。直前のセフンちゃんによる「女性のどんなファッションが好きですか?」「ここにいるみなさんで〜〜す!」という安全圏からのリップサービス後の回答だったので、みんなすっかり油断してましたよね。キャー!!!とかより「あ〜家ね……家えええ!?」という一瞬タイムラグがあるリアクションが多くて面白かったです。さすがですパク・チャニョルさん。

そしてこれは完全に余談なのですが、今回のイベントには出てきませんでしたが「好きな女性のタイプは?」「グッとくる女性の仕草は?」等々、相手の恋愛対象を限定した質問は今後なるべく出なくなればいいなあと思っています。どんな場であっても、「男性の恋愛対象は女性である」という前提で話をするのはとても危うく乱暴なことです。なので、慣れた様子で多くを語らず、サラ〜ッと受け流したセフンちゃんの態度に正直ほっとした部分がありました。個人的には、お洒落で音楽好きなSCのおふたりには逆に「好きな男性のファッションは?」とか「2019年のベストアーティストは誰?」とか、いつかその辺をみっちり聞かせてほしいなとは思っています。どこかで語ってはくれぬだろうか。

 

⑥パク・チャニョルを知り尽くした男

SCの活動で知ったお互いの新たな一面は?の質問にチャニョルちゃんは「セフンは兄貴っぽいところがあると思ってたけど、意外と子供っぽい。ご飯何食べたい?って聞くといつも、ヒョンに任せるよ〜と言う」というお兄さんに丸投げスタイルのほっこりマンネエピソードが聞けたかと思えば、「僕はチャニョルヒョンのことをよく分かってるので、新しく知ったことは特にありません」ときっぱり答えるセフンちゃん、まさかのエピソードゼロ。チャニョルヒョンのことよく分かってるから、というナチュラルマウンティングにうっかりときめきトゥナイト。そうだね、ヒョンのことよくよく知ってるもんね。グループでいようがデュオでいようが特に何の変化も無い、マンネによく分かってもらえてるチャニョルお兄さん可愛い……!と同時に、ほんとは違う一面があるんだけどセフンちゃんの気に留まらなかっただけかもしれないな……という可能性について思いを馳せました。気付いて!ヒョンの新しい一面!EXOの時には見せない顔!君にだけ知ってもらいたい僕のこと!(多分気付かない)

 

⑦ツーとカー、ミーのカー

2人それぞれがトロッコに乗りお手振りをしながら会場後方までやってきてくれるという、襲名披露お練りならぬ、エレクトリカル御曹司パレードタイムにてジェスチャーゲームを敢行するSCちゃんず。ちなみに私はEブロックで最後方ゾーンだったのですが、トロッコがかなり近くで止まってくれたおかげで2人のお姿を肉眼でばっちり目視できました。あのトロッコ考えたの誰?松潤?知らんけどありがとう!!

近くで見るSCの2人、もちろん猛烈ピカピカの美なんだけど、やっぱり圧が無くて穏やかだったのでこちらも「楽しそうでいいな〜〜」とニコニコしながら見ていました。あとチャニョルちゃんは後頭部のシルエットがザ・チャニョルとしか言いようがなくて。まあるい頭から耳が真横にぴょん!と立って見えるのが、「散歩に行くよ!」と言われた瞬間の犬ちゃん(生後10ヶ月)って感じでたまらん可愛さでした。あんな可愛い後頭部あります??奇跡のシルエットですよ。

ロッコと言えば、終盤トロッコに乗りながらサインボールなどをひとつひとつ客席に投げていたチャニョルちゃん、途中で時間が足りなくなったのか、はたまた面倒になったのか、笑顔でバケツをひっくり返すように飴ちゃんをバサーッ!と落としていて、突然の雑さに笑いました。とてもいいと思います。

肝心のゲームは、とにかく二人揃ってジェスチャーが的確&頭の回転が速いが為に問題が些か簡単だったご様子で、1分間猶予があるのに15秒くらいで正解するゲームクラッシャーっぷりを遺憾なく発揮。チャニョルちゃん曰く「すぐ分かります。テレパシーです」とのこと。言わなくてもすぐ分かっちゃうのね。ツーと言えばカー、サイモンとガーファンクル、スクービーとドゥー。

終わった後、これ楽しい〜!もっとやりた〜い!!とキャッキャするチャニョルちゃんの可愛さは成層圏を突破していましたよね。なんですかあの宇宙規模の可愛さは。チャニョルちゃんが楽しめるなら、私はそこそこのお金を払う用意があります。多分隣のお姉さんもその隣のお姉さんもそうだと思います。

 

⑧客イジりスキルの高いマンネ様

SCイベントに行って感心したというか新たに発見したんですが、セフンちゃんって客席イジりスキルがめちゃめちゃ高くないですか?よくアーティスト達が「みんなが思っているよりステージから見えてますからね」と言いますが、4択クイズコーナーにおけるセフンちゃんの「お客さんの中に、正解がDだと言われてからもBのカードを振っている方がいらっしゃいました。どういうことですか?」には震え上がりました。マジでめっちゃ見えとるやないかい。しかも律儀に突っ込んでくる強気さ。チャニョルちゃんなら躊躇って言わないであろう部分をバッサリ言ってくるセフンちゃん…自分の発言権を行使しまくるセフンちゃん…都合が悪くなると「僕はまだ赤ちゃんなので…」と言い逃れようとする(そして成功する)セフンちゃん……どうぞそのままでいて…

 

 

結論:EXO-SCはかわいい御曹司コンビだった

冒頭で今日はとても緊張している、と話していたチャニョルちゃんが最後には笑顔で「もっとみんなと遊びたい!また遊びましょう!おやすみなさ〜い!」と言い、セフンちゃんが名残惜しそうに「ほんとにほんとにありがとうございました〜!!!」と何回も舞台袖から舞い戻ってくれたので、こちらも嬉しくて楽しい気持ちになりながらEXO-SCイベント初日は幕を閉じました。こういうファンイベント自体が初めての体験だったのですが、コンサートとはまた違った面白さがありましたし、2人の空気は相変わらず優しかったです。あとお土産のポーチが可愛くて可愛くて…!センス良太郎か!ポーチに何を入れようか、余韻に浸りながらもうしばらくワクワク悩みたいと思います。

チャニョルちゃんとセフンちゃんにおかれましては、これからも気負うことなく今迄と変わらず楽しく音楽をやってほしいと願うばかりです。才能溢れる2人に幸あれ!また来てね!代行呼べばいいよ!